ベルト周長計算ツール

開放ベルト(平ベルト)の周長を、駆動プーリー径・従動プーリー径・軸間距離から厳密式で求めるツールです。各プーリーの巻き掛け角(接触角)も同時に算出します。

開放ベルトの周長を計算。プーリー径と軸間距離を入力するだけ。巻き掛け角(接触角)も同時に算出。設備保全・機械設計エンジニア向け。

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使い方

  1. 駆動プーリー径 D₁(mm)を入力します。
  2. 従動プーリー径 D₂(mm)を入力します。
  3. 軸間距離 C(mm)を入力します。
  4. 「計算する」ボタンを押すと、ベルト周長と各プーリーの巻き掛け角が表示されます。

ベルト周長とは?

ベルト周長(Belt Length)とは、2本のプーリーに掛けたベルト1周分の全長です。ベルト交換や新規設計の際、適切な長さのベルトを選定するために必要な基本パラメータです。

ベルト周長は駆動プーリー径・従動プーリー径・軸間距離の3つから幾何学的に算出されます。プーリー径が異なる場合、ベルトは直線部と円弧部で構成され、巻き掛け角(接触角)も同時に求められます。

巻き掛け角はベルトの伝達能力に直結します。巻き掛け角が小さいほどスリップが発生しやすく、伝達効率が低下するため、設計段階で周長とともに巻き掛け角を確認することが重要です。

計算式の解説

開放ベルトの周長 L は厳密式 L = 2C·cosα + π(D₁+D₂)/2 + α(D₁−D₂) で求められます。ここで α = arcsin((D₁−D₂)/(2C)) です。

小プーリー側の巻き掛け角 θ₂ = π − 2α、大プーリー側の巻き掛け角 θ₁ = π + 2α となります。巻き掛け角が小さいほど摩擦伝動に利用できるベルト面積が減少します。

近似式 L ≈ 2C + π(D₁+D₂)/2 + (D₁−D₂)²/(4C) も広く使われますが、プーリー径差が大きい場合や精密設計では厳密式が推奨されます。本ツールは厳密式を採用しています。

ベルト周長計算の活用場面

ベルト周長の計算は設備保全から新規設計まで幅広く活用されます。以下に代表的な場面を紹介します。

ベルト交換時の規格選定
既設装置のベルト交換では、プーリー径と軸間距離から必要周長を算出し、最も近い市販ベルトの規格番号を選定します。現物計測が困難な場合に特に有効です。Vベルトは JIS K 6323 の呼び番号(A, B, C 型など)に対応する内周長で規格化されており、計算結果を規格表と照合して型番を決定します。
新規ベルト伝動装置の設計
モーターと被駆動機のレイアウトが決まった段階で、プーリー径の選定とベルト周長の算出を行います。巻き掛け角が十分か確認し、必要に応じて軸間距離やプーリー径を調整します。小プーリー側の巻き掛け角が120°を下回る場合はスリップの原因になるため、軸間距離を広げるかプーリー径差を縮小して対処します。
テンショナー調整量の見積もり
規格ベルト長と理論周長の差分から、テンショナーに必要な調整ストロークを見積もることができます。ベルト伸びの経年変化を見込んだ設計にも活用されます。一般にVベルトは使用開始後に初期伸び(全長の0.5〜1%程度)が生じるため、テンショナーの可動範囲にはこの分の余裕を確保しておく必要があります。

よくある質問

開放ベルトと交差ベルトの違いは?
開放ベルト(オープンベルト)は2つのプーリーが同方向に回転します。交差ベルト(クロスベルト)はベルトを交差させて逆方向に回転させます。本ツールは開放ベルトの周長を計算します。
巻き掛け角(接触角)が小さいとどうなるか?
巻き掛け角が小さいほどベルトとプーリーの摩擦伝動面積が減り、スリップが発生しやすくなります。一般に巻き掛け角120°以上が推奨されます。テンショナーの追加やプーリー径差の縮小で改善できます。
軸間距離の目安は?
一般的な目安として、軸間距離は大プーリー径の1.5〜2倍以上が推奨されます。短すぎると小プーリー側の巻き掛け角が不足し、ベルト寿命が低下します。
計算結果からベルトをどう選定するか?
算出されたベルト周長に最も近い市販ベルトの規格長を選びます。ベルトが短すぎると張力過大、長すぎるとスリップの原因になります。テンショナーで微調整するのが一般的です。
Vベルトの規格長はどう決まっているか?
JIS K 6323(一般用Vベルト)では、ベルト内周長に基づいた呼び番号(A-50, B-68 など)が規定されています。計算で得た周長に最も近い規格番号を選び、テンショナーで張力を調整します。
タイミングベルトの周長計算にも使えるか?
基本的な幾何計算は同じですが、タイミングベルトは歯数×ピッチで周長が決まるため、本ツールの結果を参考に最寄りの歯数を選定する使い方になります。

関連ツール

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